あはれから無常への9年 危機を憶いださねばならない理由
(エッセイ・ 2020/2/12 )

 震災から9年が経とうとする今、あらためて震災以後の時間を振り返ってみたい。思えばこの火山列島に住む人々は、長い歴史のなかで多くの災害に遭ってきた。『方丈記』にも感じることだが、災害の多い境遇だからこそ培われた日本人なら […]

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「両行」とこころのレジリエンス
(エッセイ・ 2018/12/5 )

 この国の諺(ことわざ)を眺めると、対立する意味合いの諺が必ずと言っていいほどあることに気づく。たとえば「善は急げ」と「急がば廻れ」、「嘘も方便」と「嘘つきは泥棒の始まり」、「一石二鳥」と「虻蜂取らず」、「大は小を兼ねる […]

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金と銀
(エッセイ・ 2018/11/30 )

 その昔、金と銀とは対等で別な価値と考えられていた。貨幣に用いた基準も、西日本では銀本位、東日本では金本位だった。  両者を測れる共通の物差しはなく、金の価値観で見れば銀はくすんでいるが、銀にすれば金の光り方など嫌らしい […]

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村上マンダラの深化
(エッセイ・ 2015/10/31 )

 自噴する修行僧のように制作を続けてきた村上隆氏が、今度は五百羅漢図を描いた。しかも見晴るかすことさえ難しい幅百メートルの大幅、高さも三メートルある代物である。  戦後日本のアニメやオタク文化を入り口に、江戸期からの伝統 […]

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ひとりでに
(エッセイ・ 2014/4/23 )

 日本語では、「自然に」という意味合いで「ひとりでに」と言う。どうしてそう言うのか、以前から気になっていたのだが、『古事記』を読んでいてはっと気づいた。これは明らかに「独神(ひとりがみ)」のせいだ。突然そう思ったのである […]

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「聖域」のゆくえ
(エッセイ・ 2013/1/31 )

 この国の人々は、昔から両極端なものを併用するという変わった性癖をもっていたような気がする。  中国製の漢字(真名)と創案した独自の仮名を両方使うのもその一例だが、仮名も平仮名だけでは済まず、片仮名を併用している。瞬時に […]

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