石敢當(いしがんとう)

(2014/03/31 東京新聞ほか掲載)

 一月末から二月の初め、日本看護協会の招きを受けて沖縄に出かけてきた。やはり沖縄は別天地、かろうじて零度を上回る福島の気温からすれば、一気に二十度も上昇したことになる。緋寒桜がやや満開をすぎ、菜の花、椿はもちろん、なんと […]

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勧進帳

(2014/02/28 東京新聞ほか掲載)

 年明けに勧進帳を書いた。「勧進帳」といえば歌舞伎の十八番の一つとして夙に有名だが、ここで申し上げたいのは本物の勧進帳、つまり寺社などの造営、修理のため、ご寄付を募る主旨の文章である。  弁慶はただの白い巻紙をそれに準え […]

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清新の気

(2014/01/31 東京新聞ほか掲載)

 もう二十五年ほど、元朝坐禅会を続けている。うちのお寺には昔から梵鐘がないため、除夜の行事の代わりに元朝の坐禅会をすることにしたのである。  もともと元朝には、観音堂や本堂に仏に供える水(アカミズ)を供え、大般若経で祈祷 […]

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食材偽装とブランド信仰

(2013/12/31 東京新聞ほか掲載)

 食材偽装があちこちのホテルや飲食店、果てはデパートでも次々と発覚している。まず思うのは、「どうして発覚したか」だが、やはり理不尽に辞めさせられた元従業員のような人々を想像してしまう。リストラへの「恨み」が、告発の背景に […]

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節約の代償

(2013/11/30 東京新聞ほか掲載)

 最近、友人のMさんに実際に起こったことである。彼は五十代だが、詩吟のリサイタルに誘われ、生まれて初めて詩吟というものを聞いてみようと思い、誘ってくれた人と共に東京行きの観光バスに乗り込んだらしい。  東京まではスムース […]

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朽ちつづける家

(2013/10/31 東京新聞ほか掲載)

 九月初旬、原発被災地である富岡町の居住制限区域に行ってきた。私のお寺が所属する京都の大本山妙心寺派の教学研究委員の面々を、OBも含めて十名ほど被災地へ案内したのである。  むろん私が富岡町の詳細を知るはずもなく、本当の […]

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お彼岸とお盆

(2013/09/30 東京新聞ほか掲載)

 お盆が済んだと思ったら、もうまもなく秋のお彼岸になる。私が僧侶だからそんな言い方になるのだろうが、二つの行事がすでに国民的行事であることは確かだろう。  ただ、両方ともお墓参りの時期、くらいに考えている方が多いようだし […]

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蛇の目

(2013/08/31 東京新聞ほか掲載)

 このところ、岐阜県にお邪魔する機会が多かった。ひと月ほどの間に三度だから、かなりの頻度である。  大興寺さんというお寺での法要と講演、正眼寺夏期講座での講演。その間には岐阜市長さんや中日新聞の小出社長さんとの鼎談もあり […]

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裁判員制度ふたたび

(2013/07/31 東京新聞ほか掲載)

 急に「ふたたび」と言われてもワケがわからないかもしれない。しかし私にとって裁判員制度は、発足当初から反対しており、反対運動にも名を連ねていた。やはり「ふたたび」反対を言わなくてはと思った次第である。  どうして間が抜け […]

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「手入れ」しつづける国

(2013/06/30 東京新聞ほか掲載)

 自然の旺盛な生命力を感じる季節である。春先には芽吹きを「めでたい」と喜び、木々の新芽のさまざまな色合いを楽しんでいたのに、もはや「めでたい」どころではなくなってしまった。  田圃や畑や境内からも、草が執拗に生えてくる。 […]

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キャンベル先生!

(2013/05/31 東京新聞ほか掲載)

 世の中には本当に凄い人がいるものである。  二月にテレビ番組収録のため、ロバート・キャンベル氏を迎えたときのことだ。玄関に立ったキャンベル氏は、通常日本人でもほとんど読めない衝立の文字を、すらりと読んだ。別に私が質問し […]

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いまいちど

(2013/04/30 東京新聞ほか掲載)

 奄美大島の話題、第二弾である。  前回、島の名物である「鶏飯」のことに少しだけ触れたが、これがじつに旨い。しかも、「鶏飯」という名前から勝手に想像したものとはかなり違う代物なので、是非ご紹介したい。  例のファックスを […]

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