書籍情報
内容
日本人のあるべき姿とは?守るべきものとは?
現代社会とアクチュアルに関わる僧侶が、仏教・道教・儒教などの視点を織り交ぜ、縦横無尽に語り尽くす。東日本大震災からわずか3週間前の福島で行われた。今こそ読むべき画期的対談。
もくじ
- なぜか震災前に語られた震災後の生き方――玄侑宗久
- 第1章システム化された現代
- 遅れるという作法
我々が選んだ無縁社会
コントロールの発想
あえてやらない知恵
日本人の働き方と三昧
中国仏教の元請である道教
現代人が求める宗教性
性におおらかな道教
縦と横 - 第2章 縦と横
- 馬の文化と船の文化
「水に流す」船の文化
浄土仏教の自然
「はからいなきこと」を求めた親鸞
着地することを拒んだ親鸞
世俗の精一杯を肯定する法然
頓悟の世界が隠されている禅
仏教と日本人の「両行」
考案というダブルバインド
呼ばれる念仏こそが本物
矛盾を抱えて生きる豊かさ
変名文化の力
現代人の時間感覚
生を支える、つながりの実感 - 第3章 日本人と浄土
- 「帰る」と「往く」
日本人はなぜ「イク」か
欲望を否定し、受け入れる仏教
「閉じる」という在り方
日本人とキリスト教
遠藤周作とキリスト教
横の関係性は脳がモデル
大阪と、横の縁起
因果より縁起が先立つ日本仏教
「蒟蒻問答」に見る縁起
「わからない」という誠実さ
浄土に往く主体は何か
「浄」の字にこめられたもの
お世話され上手のすすめ
「わたし」の濃度を薄くする
縁起の活用
浄土を説く覚悟 - 第4章 物語を共に生きる
- 死の豊かさ
「よし、往生は間違いないぞ」
日常を揺らす「死」
守るために閉じる
忍者の歩き方
文化という視点の大切さ
ブレるから、真ん中にいられる
行き過ぎの弊害
西の入水、東の切腹
拝み屋が盛んな西日本
ヒメ・ヒコ制と縦と横
意識と縦・横
文化的に死ぬ権利 - 第5章 閉じて、つながる
- 読み替えによる宗教の活用
多重人格と日本人
受け身こそ自由
宗教コミュニティの強さ
江戸の閉じ方
閉じてつながりを作る
理は深いところに伏流している
東北の閉じ方 - タテとヨコとナナメの網を紡ぐ――釈徹宗
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