リーラ 神の庭の遊戯
お坊さんだって悩んでる
(インタビュー・
2006/10/10 )
本来言葉は因果律に則らないと人の理解を得ることは難しい。 しかし、言葉という道具を使いながら、 因果の及ばない時間も書けると思いますよ。――玄侑 僧侶とは生の専門家 <「手を抜く」というのは嫌なのです>と本書のなかできっ […]
居場所を失った現代人のはかなさ
(論評・
2004/11/7 )
いわずと知れた芥川賞作家にして現役の僧侶、一貫して真正面から「死と救済」に取り組んできた著者が、自殺という重いテーマを扱った書き下ろし長編。そのわりに、読後感がさわやかなのは、この著者の作品に共通の特徴。 自殺した若 […]
自殺した若い女性の魂を生き残った者たちが追い求め、いつか自らが救われる物語
(論評・
2004/11/6 )
玄侑宗久という作家は、『禅的生活』に代表されるような説教や伝道の方面での活躍が最近やたら目立つが、本来は実力のある小説家である。そのことを証明したのは前作の『アミターバ』だった。死にゆく者が現世を離れていく心のプロセス […]
『リーラ 神の庭の遊戯』著者インタビュー
(インタビュー・
2004/11/1 )
昨年度、日本では三万四千人の人が自殺したという。だが、身近な人の死に直面したとき、人はなかなかそれを克服できない。「残された人は、死の原因を特定しようとしますがなかなかうまくいきません。なぜなら論理的になぜ死んだのかわ […]
不思議図書館 著者からのメッセージ
(インタビュー・
2004/10/18 )
無言電話をかけるストーカー。その電話を切らずに聞く飛鳥。電話のバックにはスペイン語の歌が流れる。飛鳥は、その「神の庭」というCDを探し出して聞くようになる。 「ストーカーを信じようとしていますよね。いつか変わってくれる […]
著者との60分『リーラ 神の庭の遊戯』
(インタビュー・
2004/10/1 )
今回の作品『リーラ』は、飛鳥という自殺した若い女性をめぐって親族と関係者が、三年目の命日に花の影や飛んでいる蝶や無言電話などいろんな現象を通してその女性の存在をふと感じるところから始まります。玄侑さんはそういう現象や心の […]
著者とその本
(論評・
2004/10/1 )
独特の死生観を描いた魅力的な作品を世に送り続ける、“小説を書く僧侶”玄侑宗久氏。新作『リーラ 神の庭の遊戯』は、自殺と「共時性」がテーマの長編小説である。 自殺した二十三歳の女性・飛鳥。彼女と関わりのあった六人が、そ […]
ストーカーの魔の淵で
(論評・
2004/10/1 )
一人の若い女性の自殺をめぐる物語。著者はこれまで六冊の小説(デビュー作で芥川賞候補になった『水の舳先』、芥川賞受賞作『中陰の花』、受賞以後の『アブラクサスの祭』『化蝶散華』『御開帳綺譚』『アミターバ』)で、霊魂と救済の […]
自殺めぐり複数の視点で 玄侑宗久氏の新作『リーラ』
(論評・
2004/9/29 )
約3万4000人という史上最多の自殺者が出ているなか、僧侶で作家の玄侑宗久さんが発表した自殺をめぐる小説『リーラ 神の庭の遊戯』(新潮社)が注目されている。仏教思想に基づく「答え」の提示ではなく、息苦しい世界観を超えて […]
理屈で解けない生と死の物語
(論評・
2004/9/19 )
自殺とは何かを問い、残された人々の再生を描いた書き下ろし長編小説。23歳の女性・飛鳥の自殺から3年、整体師の弟、死を受け入れられない母親、ストーカーだった男ら6人の視点から彼女がどう生きたかが語られる。 「6人の目線 […]
すべては『神の庭の遊戯』
(インタビュー・
2004/9/11 )
人はなぜ死ぬのか、死んだらどうなるのか。正しい答えなどないと分かっていても、つい尋ねたくなるこの問いに、玄侑宗久さん(48)が取り組み続けている。昨年は、老いた女性が遭遇する死後の世界を大胆に想像した『アミタ-バ』を刊行 […]
言語偏愛の風潮に警鐘 -残された人に読んでほしい-
(インタビュー・
2004/9/3 )
作家の玄侑宗久さん(48)初の書き下ろし小説『リーラ 神の庭の遊戯』(新潮社)は、人が自ら命を絶つという、重いテーマを見据えた作品だ。死と生、魂を巡るこの物語について、僧侶でもある玄侑さんに話を聞いた。 この数年、自殺者 […]