食
鍋の功徳
(エッセイ・
2016/12/1 )
冬になると、鍋を囲みたくなる。鍋をつつくでも、鍋料理を頂くでもいいのだが、やはり鍋といえば「囲む」という言い方が似つかわしい。独りで囲むことはできないから、そこには当然家族の団欒があり、また客との交歓がある。 以前、 […]
“閉じる社会”も大事 適正規模の生活守れ
(インタビュー・
2011/8/26 )
今の社会は市場経済が隅々まで行き渡り、大規模なシステム化が進んでいる。農業も例外ではない。工業製品と同じ感覚で消費者からは、均質な農産物が求められている。大量にできると、質に関係なく価格が安くなる。一部には有機野菜への […]
【文庫】昭和、あの日あの味
(書籍・
2007/3/29 )
児玉清、やなせたかし、大浦みずき、池部良、米原万里、南伸坊、川本三郎、泉麻人、神津カンナ、村松友視、なぎら健壱……66人が綴った食の記憶。ふつうの食べものが心を揺さぶるほどにおいしかったあの頃。 玄侑宗久「甘露のおにぎり […]
あの日、あの味 「食の記憶」でたどる昭和史
(書籍・
2007/3/29 )
そうだった。 こんなものを、あんな思いで食べていた……。 66人の食のエッセイから「昭和」という時代までもが見えてくる。 […]
ズルズルッと息抜き 禅道場入門で目覚める
(インタビュー・
2006/8/29 )
「三春索麺(そうめん)」という特産品がありましてね。江戸時代には幕府の将軍に献上されていたほどです。ここ、福島県三春町にはそのころ、修験道も含めてお寺が32もあった。多くの修行僧に供されていたようです。 めんさえあれ […]
あらきそばと判官贔屓
(エッセイ・
2005/12/25 )
本当のことを云うと、私はうどん党である。ソバとうどんが両方ある店に入れば、必ずうどんを頼む。今回のご依頼があったときも、私はそう申し上げたのだが、それでも何か書くようにと仰る。 べつにソバが嫌いというわけではない。云 […]
精進料理百選 建長寺と鎌倉の精進料理
(書籍・
2005/9/27 )
臨済宗建長寺派総本山・建長寺完全監修 帯文を書きました。 「『世の中にゴミはない』という禅の思想。 それを食の世界で実現したのが精進料理だが、代表的なのが「建長汁(けんちんじる)」だろう。また、ここには臨済禅の古式の茶礼 […]
おいしい!私の取り寄せ便
(インタビュー・
2003/7/30 )
子供の頃、納豆は自家製だったんです。発酵用に納豆専用の炬燵があって、間違って足を突っ込むと大変なことに……(笑)。そんな思い出があるからではないけれど、納豆はよく食べます。手を加えて食べることが多いですね。白菜などの野 […]
恐るべき新興宗教の出現
(エッセイ・
2003/2/28 )
本来、私の仕事はあまり笑わずにすることになっている。別にそうと決めているわけでもないが、僧侶という仕事も小説を書く仕事も、自然な成り行きとして仕事中は笑わない。たまたま東海林さんの本の解説を書くという仕事が来たときも、 […]
行脚のための「三種の神器」
(エッセイ・
2002/8/8 )
日本神話の三種の神器は剣と勾玉と鏡だが、蒙古人の場合はこれがもう少し現実的になり、蒙古刀と食器とタバコになるらしい。 修行する僧侶には使用を許される十六の品目があり、それ以外を「無用の長物」と呼ぶが、行脚のときに必ず […]
ウイスキーという作品
(エッセイ・
2002/1/31 )
酒というと鹿児島では焼酎のことだが、酒といえばウイスキーを指した時代が私にはあった。二十代で小説を書き始め、しょっちゅう新宿界隈の飲み屋あたりでウイスキーをロックでやりながら、奇妙な波を描いて氷を溶かす琥珀色の液体を裸 […]