祈りの作法
祈りの作法
(書籍・
2012/7/31 )
震災・原発事故後の日本に蔓延する「正義」は、とっても困る。「安全」だけでは、生きていけない。では、無力なる我々にできることは残っているのか? フクシマに暮らす僧侶兼作家が「目に見えないものの価値」を説く、生きるヒントに […]
とり返しのつかないことを ─玄侑宗久『祈りの作法』
(論評・
2012/7/27 )
福島県三春町に一禅刹を守る作家が、原発災害とたたかいつつある、中間報告である。 講演、ルポ、日記(三月十一日から六月二十八日まで)の三章からなり、どういう順序で読んでもよくて、右の逆順が分かりやすいかとも思うが、私は […]
蜘蛛の中の銀
(エッセイ・
2011/12/18 )
三月十一日からちょうど八ヵ月が経過した十一月十一日、主に福島大学を会場にして「ふくしま会議」が開かれた。 十一日には全体会があり、十二日には「若もの会議」の他、四つのテーマによる分科会が開かれた。「いのち:子供の今、 […]
この秋の、切なる願い
(エッセイ・
2011/11/18 )
空は高くなり、水も澄んで、佳い季節になってきた。 お寺には、例年のように、美味しそうな秋の味覚が届けられる。二本松で大々的に栗を生産している檀家のIさんは、今年も網袋入りの大粒の丹波栗を持ってきてくださり、「12ベク […]
正義はとっても困る
(エッセイ・
2011/10/18 )
正義感にかられた女性からの「電話」は、福島の放射能を巡る問題を象徴するものだった――。 いま、放射能のことは、福島県内には限らない世界的な問題である。私自身も、中国やフランスの国営放送、ドイツの週刊誌「シュピーゲル」、 […]