書籍情報
内容
鮮烈な一期一会
出逢い、別れ、そして流れゆく、川の水の如き 群像の心
最期まで演じきった、というより、もしかすると
父のもう一つの顔は、末期のときにも顕れないほど
奥深くにしまい込まれていたのかもしれない。(本文より)
龍が淵公園、櫟平団地、四雁川。芥川賞作家が想像の町を舞台に人々の生と死を緻密に描く。仏教、禅に通じる世界観の豊かな短編集です。
本文から
鮮烈な一期一会
出逢い、別れ、そして流れゆく、川の水の如き 群像の心
最期まで演じきった、というより、もしかすると
父のもう一つの顔は、末期のときにも顕れないほど
奥深くにしまい込まれていたのかもしれない。(本文より)
龍が淵公園、櫟平団地、四雁川。芥川賞作家が想像の町を舞台に人々の生と死を緻密に描く。仏教、禅に通じる世界観の豊かな短編集です。
出逢い、別れ、そして流れゆく、川の水の如き 群像の心
最期まで演じきった、というより、もしかすると
父のもう一つの顔は、末期のときにも顕れないほど
奥深くにしまい込まれていたのかもしれない。(本文より)
龍が淵公園、櫟平団地、四雁川。芥川賞作家が想像の町を舞台に人々の生と死を緻密に描く。仏教、禅に通じる世界観の豊かな短編集です。
著者から
「文学界」に書いた6作と、「三田文学」に書いた「中洲」をまとめ、『四雁川流景』として刊行することになった。というか、そのつもりで連作短編を書いてきたのである。
すべての作品に四雁川の流れが登場するのだが、その目線の位置が違う。主人公は川縁に住んでいたり、見下ろす高台にいたり、川に面した長屋に住んでいたりする。土地と人との、深いがゆえに意識できないほどの関わりがテーマである。今回も、『龍の棲む家』の表紙写真を撮ってくださったサカネユキさんに表紙をお願いした。ぜひ手に取り、愛玩しながら7つの作品を読んでみていただきたい。因みに、タイトルが読めない人もいるかもしれない、ということで、今回は異例なことに「平仮名表記」も表紙に入れることになった。ついでに申し上げると、「流景」という言葉には、輝く光、過ぎゆく月日、という意味がある。
玄侑宗久
すべての作品に四雁川の流れが登場するのだが、その目線の位置が違う。主人公は川縁に住んでいたり、見下ろす高台にいたり、川に面した長屋に住んでいたりする。土地と人との、深いがゆえに意識できないほどの関わりがテーマである。今回も、『龍の棲む家』の表紙写真を撮ってくださったサカネユキさんに表紙をお願いした。ぜひ手に取り、愛玩しながら7つの作品を読んでみていただきたい。因みに、タイトルが読めない人もいるかもしれない、ということで、今回は異例なことに「平仮名表記」も表紙に入れることになった。ついでに申し上げると、「流景」という言葉には、輝く光、過ぎゆく月日、という意味がある。
玄侑宗久
電子書籍
関連リンク
- ブック・アサヒ・コムにて「四雁川流景」紹介 おしらせ 2015年11月24日
- 四雁川流景 書籍 2010年7月15日