最近、脳が老化してきたのか、難しい言葉にはほとんどついていけない私にもこの御本はサラリと読むことができました。
そして読み終わった後にまず一番に感じたことはこの御本全体の底流に玄侑先生の「自由でのびのびとした子どもらしさ」が流れているということでした。この雰囲気があると、こちらも読んでいて肩がこらず自由になれます。一字一句をもらさず読もうと生真面目になるのではなく、サラーッと子どもらしく感覚的に読むことができます。
本の中に出てくる「大人というのは、無常なる心の一つの在り方としての子供性をちゃんと発揮できる。子供から大人になるというのは、別な在り方になるのではなくて、子供も含みながら拡がり深まる、ということであってほしいと思います。」というお言葉がそのとおり体現されている御本だと思いました。