1. Home
  2. /
  3. 言葉・日本語

「ひよわな国」と移民の問題
(エッセイ・ 2017/3/20 )

 イギリスがEUという単一市場からの完全撤退を決定した。移民の問題が一番の要因だったようである。相互の人の流入を制限しないシェンゲン協定の方針にも同意せず、イギリスは物の出入り(貿易)だけは維持したかったわけだが、「それ […]

続きを読む… from 「ひよわな国」と移民の問題


透明な軌道の、その先
(エッセイ・ 2004/5/1 )

 宮澤賢治について論じるなんて、猛獣の何匹もいる檻のなかに入っていくようなものかもしれない。大勢の人が本気でカンカンガクガク論じる様子は、ほんとにちょっと怖いと思う。  どうしてそうなるのかと考えると、理由が二つ思いつく […]

続きを読む… from 透明な軌道の、その先


手紙のなかの「虚」と「実」
(エッセイ・ 2004/4/30 )

『こんなふうに生きてみたら』―心がホッとする、母から子への手紙の前書き  母から子への手紙を、今年もたくさん読んだ。  原稿用紙一枚だけなのに、どうしてこうも揺さぶられ、袖を絞らされるのか、些かまいってしまう。  それは […]

続きを読む… from 手紙のなかの「虚」と「実」


念ずる力―野口英世の母・シカの手紙
(エッセイ・ 2004/3/31 )

 手紙のことを中国では「信」と云うが、逆に「手紙」と云えばあちらではちり紙のことになってしまう。トイレットペーパーも「手紙」である。  なにもちゃかすつもりはないが、中国の「信」という表現は「手紙」よりもずいぶん重く感じ […]

続きを読む… from 念ずる力―野口英世の母・シカの手紙


桜並木をそぞろ歩き
(エッセイ・ 2004/3/26 )

 生まれ育った寺の本堂の前に枝垂れ桜があった。江戸時代に植えられたものだろう。幹が直径1メートルほど。子供のころに登って遊んだのが、桜についての古い記憶である。  1989年の春。その木が枯れて、最後は1本の枝にだけ何輪 […]

続きを読む… from 桜並木をそぞろ歩き


私の「大人のための3冊」
(エッセイ・ 2004/2/28 )

木村 敏 『時間と自己』 中公新書 福永 光司 『老子』 朝日選書 清水 良典 『自分づくりの文章術』 ちくま新書  大人とは、「無常」を心底理解した状態だと思っている。その意味で、人間という存在のゆらぎをまざまざと見せ […]

続きを読む… from 私の「大人のための3冊」


翻訳された神さまのこと
(エッセイ・ 2004/1/31 )

 ある宗教が外国に輸出される場合、どうしても翻訳作業が伴う。ということは全く新しい概念が入ってきたとしても、それまで使われてきた言葉に翻訳される限りどうしても変質せざるを得ないということだ。もともとその言葉にあった意味が […]

続きを読む… from 翻訳された神さまのこと


非常識の熟成について
(エッセイ・ 2004/1/31 )

 たしか井上靖さんだったと思う。小説を書く人間は、なにより常識人である、というようなことをどこかで仰っていた記憶がある。  確かに多くの人々が書かれた内容に想像を膨らませ、従(つ)いてきてくれるためには、その人々の心性に […]

続きを読む… from 非常識の熟成について


有為の奥山 美しい日本語
(エッセイ・ 2002/9/1 )

 「美しい日本語」と云われても自分がそれを使っている自信は全くないから、ここでは最近の体験を紹介してみたい。  私の住む三春町では日本では初めて教育長の公募を一昨年行い、私もその選考委員を務めさせていただいた。五百人以上 […]

続きを読む… from 有為の奥山 美しい日本語