書籍情報
内容
人はどうしたら苦しみから自由になれるのだろうか。私たちは、生まれ落ち成長するにしたがって、世界を言語によって認識し、概念を動員して理解する。それは、社会で生きる以上不可欠なものかもしれないが、いっぽうで迷いや苦しみの根源でもある。『般若心経』には、そうした合理的知性を超えた、もうひとつの「知」が凝縮されている。大いなる全体性のなかに溶け込んだ「いのち」のよろこびを取り戻すための現代語訳決定版。…『般若心経』には我々が「いのち」のリアリティーを取り戻す現実的な道が示されている。…いったい世尊が瞑想によって到らせようとした境地に、このお経はどんな方法で導こうとしているのか、それは本文を読み、さらには実際に体験して確かめていただきたい。
意味から響きへ、理解から感応へ。262文字のこころを体感する。いのちの全体性へ。
イラスト:川口澄子
著者から
とうとう大それた本を書いてしまった。無数の解説書もあるなかで、なぜ敢えて「現代語訳」を書いたのか……。それは私自身が納得できる『般若心経』の訳に、出逢えなかったからだ。現代人として知的に納得することはとても大切だと思う。しかしこの経典の本当の力は、それだけではあまり発揮されない。現代人の「いのち」を潤す「響き」の力を、私は強調したい。読んで理解し、あとはどうかご自身の頭とからだでお確かめいただきたい。(玄侑宗久)
もくじ
1.「般若心経」大本の訳
2.「般若心経」小本の訳
3.「般若心経」小本の書き下し
2.「般若心経」小本の訳
3.「般若心経」小本の書き下し
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