桜
みんなの花
(エッセイ・
2005/2/24 )
桜はなぜ日本人みんなの花になったのか、考えてみるとよく解らない。 桜は国産の花木だというが、「桜」という文字は、中国からやってきた。むろん中国の漢詩でも桜は古くから登場する。おそらくはそれを真似て『古事記』『日本書紀 […]
桜並木をそぞろ歩き
(エッセイ・
2004/3/26 )
生まれ育った寺の本堂の前に枝垂れ桜があった。江戸時代に植えられたものだろう。幹が直径1メートルほど。子供のころに登って遊んだのが、桜についての古い記憶である。 1989年の春。その木が枯れて、最後は1本の枝にだけ何輪 […]
真の花
(エッセイ・
2003/3/3 )
桜には、複雑な思いがある。むろん私とて、桜の美しさに単純に打たれないわけじゃないのだが、桜は私にとって、単に観賞する相手では済まない存在なのである。 うちのお寺には大正五年に、四人の檀家さんによって三百五十本のソメイ […]
桜と祭
(エッセイ・
2003/2/2 )
誰の作かは知らないが、禅門では「昨日より 今日よりも今 桜かな」と詠う。桜を愛でる際のコツと考えてもいいが、じつは人生そのものの味わい方なのかもしれないと思う。目の前に咲く爛漫たる桜のように、私たちは今に咲いているので […]