自殺した若い女性の魂を生き残った者たちが追い求め、いつか自らが救われる物語

 玄侑宗久という作家は、『禅的生活』に代表されるような説教や伝道の方面での活躍が最近やたら目立つが、本来は実力のある小説家である。そのことを証明したのは前作の『アミターバ』だった。死にゆく者が現世を離れていく心のプロセス […]

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著者とその本

 独特の死生観を描いた魅力的な作品を世に送り続ける、“小説を書く僧侶”玄侑宗久氏。新作『リーラ 神の庭の遊戯』は、自殺と「共時性」がテーマの長編小説である。  自殺した二十三歳の女性・飛鳥。彼女と関わりのあった六人が、そ […]

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ストーカーの魔の淵で

 一人の若い女性の自殺をめぐる物語。著者はこれまで六冊の小説(デビュー作で芥川賞候補になった『水の舳先』、芥川賞受賞作『中陰の花』、受賞以後の『アブラクサスの祭』『化蝶散華』『御開帳綺譚』『アミターバ』)で、霊魂と救済の […]

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自殺めぐり複数の視点で 玄侑宗久氏の新作『リーラ』

 約3万4000人という史上最多の自殺者が出ているなか、僧侶で作家の玄侑宗久さんが発表した自殺をめぐる小説『リーラ 神の庭の遊戯』(新潮社)が注目されている。仏教思想に基づく「答え」の提示ではなく、息苦しい世界観を超えて […]

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言語偏愛の風潮に警鐘 -残された人に読んでほしい-

作家の玄侑宗久さん(48)初の書き下ろし小説『リーラ 神の庭の遊戯』(新潮社)は、人が自ら命を絶つという、重いテーマを見据えた作品だ。死と生、魂を巡るこの物語について、僧侶でもある玄侑さんに話を聞いた。 この数年、自殺者 […]

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