水の舳先

 現役僧りょの作家による芥川賞候補作。主人公は東北の温泉療養所で書道を教える僧りょ。彼と入所患者との間に流れていた平凡な時間は、ある男の死をきっかけにバランスを崩し始める。その過程を落ち着いた筆致でつづりながら、生と死、 […]

続きを読む… from 水の舳先

ガン治療の値段

 現在では三人に一人がガンで死ぬ。つまりガンは、最もありふれた死因になってしまった。 ガンになると恐らく誰でも様々な医薬品や健康食品を試みる。それは何にでも縋りたい人情の自然というものだろう。 四月に新潮社から刊行された […]

続きを読む… from ガン治療の値段

水の舳先

和尚さん、私の「懺悔」を聞いていただきたいんです。 「霊泉」を利用した温泉療養施設には、重い病に悩む客たちが遠方から大勢集まり逗留しており、僧玄山はそこで書道教室を開きながら客たちの相談相手にもなっていた。末期ガンの久美 […]

続きを読む… from 水の舳先

【文庫】水の舳先

第124回・芥川賞候補作 「水の舳先」は投稿作品として「新潮」に掲載され、第124 回芥川賞候補作となりました。 温泉施設「ことほぎの湯」には、重い病を患う人が集まってくる。僧・玄山は書道教室を開き、彼らの相談相手になっ […]

続きを読む… from 【文庫】水の舳先