原発
全身が響くようなことば、心から思うことば
(エッセイ・
2011/7/1 )
今回の震災で負った心の傷を緩和するために、どういうことばが適切か。政府や多くの企業が選んだことばは、「がんばれ」だった。崩れたものをどうにか元の形に戻し、全身から抜けた力を集めるためには、確かに、震災直後は有効だったか […]
新 仕事の周辺
(エッセイ・
2011/6/12 )
四月から、政府の復興構想会議のメンバーをお受けすることになった。こういうことになると、じつにさまざまな方々からご連絡がある。手紙やメイルで資料を送ってくださる方、また「これは使えないか」と、放射線の防護や除染についての […]
巨大なきっかけ
(エッセイ・
2011/5/1 )
ふとしたことから、人は大きく変化することがある。たとえば誰かの死。これは一番大きい。我々僧侶としては、それだけでなく、年忌の法事なども大きなきっかけになると信じている。竹が節からしか枝を出さないように、新たな枝は新たな […]
急げど慌てず
(エッセイ・
2011/5/1 )
この度、東日本大震災の復興構想会議メンバーになった。それでなくとも組織が多すぎ、指揮系統が複雑でよく分からないのだが、ともかく発言の場は与えられる。微力を尽くしたいと思っている。 今回の震災では、あまりにも未経験のこ […]
揺れるやじろべえの重し
(インタビュー・
2011/4/26 )
玄侑宗久さんが済む福島県三春町は福島第1原子力発電所から45キロ。あらゆる業種が風評被害を受け、自殺者も少なくないという。 「放射能へのおびえ、リストラ、余震。生きる地盤そのものが揺れている。津波とは別種の災害がダメ […]
三春町民が安定ヨウ素剤を飲んだワケ
(エッセイ・
2011/4/9 )
三月十一日午後二時四十六分に起こった大地震は、その後の甚大な津波災害を伴い、また福島第一原子力発電所の危機によって、さながら地獄図のような様相を呈してきている。 私の住む福島県三春町も当該原発から約四十五キロ西にあり […]
官房長官、保安院、東電… 情報一元化して公表を
(インタビュー・
2011/4/8 )
放射能漏れが続く東京電力福島第一原発。政府や東電は、事故処理について記者会見を開き、さまざまな数値を公表する。メディアもそれを報じているが、地域住民をはじめ世界の人々に「必要な情報」を提供しているだろうか。住民の避難指示 […]
国は「誠」を示すべきだ
(エッセイ・
2011/3/25 )
不可欠なのは市民の被曝を抑えること 原発という「龍」を所有する資格はない 今日、三月二十三日現在、私はなんとか無事である。福聚寺というお寺にいて、微力ながら被災者の支えになれないかと避難所を巡ったりしている。しかしこの […]