脳と魂

 解剖学者と宗教者の非常にユニークで面白い対談集である。  世俗の常識や西欧近代化型の思考にこだわってきた人なら、目からウロコ、あるいは目を洗われるような文言が、軽快に飛び交い、快い刺戟のなかで、分量を感じさせない楽しい […]

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脳と魂の間の補助線 規制の概念にとらわれない、生のリアリティに着地した語り

 線を一本引くだけで、一見脈絡がない複数の対象の間の関係が明らかになる。ぱっと、ひらめきが訪れ、それまで不可視だったものが見えてくる。幾何学の問題を解いていて、そんな経験をしたことがある人も多いだろう。補助線を引くことは […]

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日本と日本人の変容を 僧侶と解剖学者が語り尽くした

 賢者たちは、もう何年も前から口をそろえて、明治以降の日本の迷走に警鐘を鳴らし続けている。どうやら、近代化が始まって百数十年がたち、結論は出たようだ。私たちの歩いてきた道は、間違っていた、と。しかし、問題は、その近代化の […]

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脳科学者と禅僧が近代化批判めぐり対話 「公」と「私」と「個」議論の展開興味深く

 養老さんと玄侑さん、帯の言葉を借りれば、「仏教的な科学者」と「死後の世界を量子論から透徹する禅僧」との対話。お二人の名前に思わず「さん」をつけたが、べつだん面識があるわけではない。これが文章として書かれたものなら、たぶ […]

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脳と魂

 超刺激的な本が出た。『脳と魂』。解剖学者の養老孟司と、臨済宗の禅僧にして作家の玄侑宗久。両氏の対談である。解剖学者と禅僧。一見、異種格闘技試合のような組み合わせにも思える。が、もの言わぬ死体を見つめ続け、自然の在りよう […]

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脳と魂

ゆるやかに曖昧で、精緻な自然をそのまま受け容れる仏教的な科学者。悟りを論じるのに脳科学を援用し、死後の世界を量子論から透徹する禅僧。二人のねじれが螺旋のようにからみ合い共振する。智慧と勇気のダブル・スパイラル。 装丁/間 […]

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【文庫】脳と魂

解剖学者と禅僧。 異色の知による変幻自在な対話。 二人の共振から、現代人の病が浮き彫りになり、希望の輪郭が見えてくる。 ゆるやかに曖昧で、精緻な自然をそのまま受け容れる仏教的な科学者。悟りを論じるのに脳科学を援用し、死後 […]

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