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エッセイ


「句集 龍宮」書評 「龍宮」の威力

(2013年10月28日 本の旅人 11月号掲載)

 俳句について、何ほどのことを知っているわけでもない私だが、それが落語と同じように、日本人への信頼を前提にした表現形式であることはわかる。たとえば芭蕉の「古池や~」の句でも、蛙が池に飛び込んだことはわかるが、「それがどう […]

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日曜論壇 第54回 オリンピックと原発

(2013年10月6日 福島民報掲載)

 9月9日早暁、2020年のオリンピック開催地が、東京と決まった。長年、誘致の努力を重ねてきた人々もいたのだから、その喜びは想像もできる。しかし、「250キロも離れている」福島県民としては、複雑な心境である。  いま、県 […]

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心のこもった卒業式

(2013年10月1日 コモ・レ・バ? 17号掲載)

 「私の生前整理」というシリーズのようだが、たしかに最近は、生前から死後の希望をノートに書いたり、遺言書を書く人が増えているようだ。  私も職業柄、そのような場面に触れる機会が多いのだが、つくづく思うのは、人間、自分の死 […]

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さすけねって

(2013年10月1日 星座 67号掲載)

 このところ、わが三春町では「さすけね」という方言がはやっている。いや、本当は、特にはやっているわけではないと思うのだが、なぜか今年の町のPRポスターに「さすけね」の一言が大書されたのである。  標準語の「差し支えない」 […]

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道尾秀介 鏡の花 書評 「死」を孕む「生」の深さ

(2013年10月13日 産経新聞掲載)

 いったい道尾秀介という作家は、どこまで読者の想像力を信じ、挑みつづけるのだろう? 新刊『鏡の花』は、そう思わずにはいられない仕掛けに満ちていた。   一章でベランダから落ちて死んだはずの翔子が、四章では落ちずに高校生と […]

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うゐの奥山 第16回 裁判員制度ふたたび

(2013年7月31日 東京新聞ほか掲載)

 急に「ふたたび」と言われてもワケがわからないかもしれない。しかし私にとって裁判員制度は、発足当初から反対しており、反対運動にも名を連ねていた。やはり「ふたたび」反対を言わなくてはと思った次第である。  どうして間が抜け […]

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日曜論壇 第53回 徳島にて

(2013年7月21日 福島民報掲載)

 七月十五日、徳島新聞社主催・福島民報社共催によるシンポジウムが徳島市文化センターであり、お邪魔してきた。徳島新聞社にはいわき市出身の岡本光雄さんという方がおり、震災後も継続的な支援を考えてくださっている。  岡本さんの […]

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日曜論壇 第52回 「マイナンバー」いらない!!

(2013年6月2日 福島民報掲載)

 恐れていた「共通番号法」がとうとう参議院で可決され、成立してしまった。これだけ問題点が指摘され、先行実施している米国での犯罪利用状況まで分かっているのに、いったい国会という場所では何が審議されているのだろう。  東日本 […]

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うゐの奥山 第13回 いまいちど

(2013年4月6日 東京新聞ほか掲載)

 奄美大島の話題、第二弾である。  前回、島の名物である「鶏飯」のことに少しだけ触れたが、これがじつに旨い。しかも、「鶏飯」という名前から勝手に想像したものとはかなり違う代物なので、是非ご紹介したい。  例のファックスを […]

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日曜論壇 第51回 春が来た!

(2013年3月31日 福島民報掲載)

 日本人は、お正月から「頌春」「賀春」と春を讃えている。節分にもまた「春だ」と喜び、そして「春は名のみの風の寒さ」など体験してから、いよいよ本格的な春の到来を植物の芽吹きで知る。「めでたい」はもともと芽が出ようとする状況 […]

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虎穴に入る君子

(2013年2月22日 家の光掲載)

 噂というのは、たいてい不正確なものである。本人から聞くのではなく、間に距離や人間、場合によっては報道なども介在したりするのだから当然のことだろう。  だいたい本人から聞いた話でも、相手はすべてを理解するわけではない。極 […]

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日曜論壇 第50回 高橋亨平先生の思い

(2013年1月27日 福島民報掲載)

 1月22日、南相馬市の原町中央産婦人科医院院長、高橋亨平先生が亡くなられた。  震災後にも病院を離れず、産科に限らずあらゆる人々の医療に心を砕いてこられた。ご自身が震災後に発がんされ、厳しい治療を続けながらの必死な診察 […]

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