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エッセイ


この夏、日本をもっと知るための50冊

(2006/08/17 週刊文春 夏の特大号掲載)

「危うし!小学校英語」 鳥飼玖美子 文春新書 「無思想の発見」 養老孟司 ちくま新書 「徒然草」 兼好法師 岩波文庫他 「つれづれ」なる時間の重さ  最近、鳥飼玖美子さんが書かれた『危うし!小学校英語』(文春新書)は、今 […]

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「ガンをつくる心 治す心」推薦文 心のそよかぜ

(2006/06/15 掲載)

 土橋先生に初めてお目にかかったのは、ラジオの対談のためだった。長年、ガンを含む外科治療の第一線で活躍されていた先生が手術の現場を離れ、東京と大阪でガンについての相談室を開設されてから、まだそれほどは経っていなかったと思 […]

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日曜論壇 第13回 「小学校英語」必修化に反対

(2006/07/16 福島民報掲載)

 小学生には是非とも日本語をきっちり学んでほしい。私はそう思うのだが、このところ高まる英語熱には如何ともしがたい圧力を感じていた。しかしこのほど、鳥飼玖美子さんが文春新書で『危うし! 小学校英語』を書いてくださった。我々 […]

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我が老師

(2006/05/16 日本経済新聞掲載)

 吉川英治は「会う人みな我が師なり」という意味のことを云(い)ったらしい。しかし私にとって師といえば、やはり天龍寺の平田精耕老師だ。深い交遊について書くようにとのご依頼だし、果たして老師とのことを「交遊」と呼んでいいかど […]

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日曜論壇 第12回 木瓜と認知症

(2006/05/14 福島民報掲載)

 庭先に木瓜(ボケ)が、みごとに赤く咲いている。木瓜の花の、無邪気で爛漫な様子は、以前はどうしても「痴呆症」を想起させた。痴呆症を「ボケ」と呼んだとき、人はやはりこの花を想い描いたのではないかと、疑いなく思えたものだ。つ […]

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こどもの図書館 巻頭エッセイ 再び泣くかもしれない赤鬼

(2006/5/10 こどもの図書館掲載)

 浜田廣介作『泣いた赤鬼』を初めて読んだのは、小学校の三年生だったろうか。私は読みながら、泣いた。たしか青鬼が手紙を寄越し、心配した赤鬼がその家を訪ねていくのだが、青鬼は遠くへ行ってしまったらしく呼べども答えない。きっと […]

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日曜論壇 第11回 「満」と数え年

(2006/03/12 福島民報掲載)

 最近の新聞の死亡記事は、満年齢で書かれることが多い。うちの寺では死亡年齢を「数え年」で書くため、ちょっとした混乱が起こることもある。まぁ混乱といったって、生き返るほどのことはないが……。  数え年というのは、中国に由来 […]

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特集 脳と心を読み解く 禅と仮想

(2006/1/10 ifeel 読書風景掲載)

 なぜだろう、茂木さんの書かれるものは、すんなり腑に落ちる。  ご本人には心外かもしれないが、たぶんそれは、文学的だからというだけでなく、仏教的あるいは禅的だから、かもしれない。  今回茂木さんが手にした鉗子(かんし)は […]

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日曜論壇 第10回 いくつもの春

(2006/01/08 福島民報掲載)

 日本人は何度も春を祝う。  お正月には「頌春」とか「寿春」と書き、もう春を祝っている。また節分は本来一年に四回あり、立春、立夏、立秋、立冬の前日をすべて「節分」と呼ぶのに、特に立春の前日だけを行事として祝う。  春の節 […]

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「白」を信じる

(2006/01/01 白い国の詩 冬号掲載)

 東北を「白い国」と表現するのは、きっと雪のイメージなのだろう。しかし私にとっての「白」は、もっと様々な印象を喚起する。  まずは菩提心の「白」。悟りとしての菩提を求める心が、白衣観音の衣装になる。花嫁衣装の白無垢も、何 […]

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あらきそばと判官贔屓

(2005/12/25 季刊新そば掲載)

 本当のことを云うと、私はうどん党である。ソバとうどんが両方ある店に入れば、必ずうどんを頼む。今回のご依頼があったときも、私はそう申し上げたのだが、それでも何か書くようにと仰る。  べつにソバが嫌いというわけではない。云 […]

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三つの言葉

(2005/12/10 文藝春秋掲載)

各界の有識者32名が選んだ時代を象徴する3つの言葉 「正義」「効率」「遊ばない」  私は今年、『やおよろず的』という本を出したが、世界はそんなことにお構いなく、正義を振りかざす人々に満ちている。正義を認めないから「やおよ […]

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