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無鉄砲と、鉄砲
(エッセイ・ 2006/9/17 )

 この夏、二人の青年がお寺に別々に訪ねてきた。一人は滋賀県から、もう一人は埼玉県からだ。なぜ二人を一緒に語るのかというと、二人とも自転車でやってきたのが新鮮だったからだ。  埼玉県の十九歳の青年は、じつは去年一度訪ねてき […]

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「小学校英語」必修化に反対
(エッセイ・ 2006/7/16 )

 小学生には是非とも日本語をきっちり学んでほしい。私はそう思うのだが、このところ高まる英語熱には如何ともしがたい圧力を感じていた。しかしこのほど、鳥飼玖美子さんが文春新書で『危うし! 小学校英語』を書いてくださった。我々 […]

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木瓜と認知症
(エッセイ・ 2006/5/14 )

 庭先に木瓜(ボケ)が、みごとに赤く咲いている。木瓜の花の、無邪気で爛漫な様子は、以前はどうしても「痴呆症」を想起させた。痴呆症を「ボケ」と呼んだとき、人はやはりこの花を想い描いたのではないかと、疑いなく思えたものだ。つ […]

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「満」と数え年
(エッセイ・ 2006/3/12 )

 最近の新聞の死亡記事は、満年齢で書かれることが多い。うちの寺では死亡年齢を「数え年」で書くため、ちょっとした混乱が起こることもある。まぁ混乱といったって、生き返るほどのことはないが……。  数え年というのは、中国に由来 […]

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いくつもの春
(エッセイ・ 2006/1/8 )

 日本人は何度も春を祝う。  お正月には「頌春」とか「寿春」と書き、もう春を祝っている。また節分は本来一年に四回あり、立春、立夏、立秋、立冬の前日をすべて「節分」と呼ぶのに、特に立春の前日だけを行事として祝う。  春の節 […]

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ネコとヒトの教育
(エッセイ・ 2005/10/30 )

 最近、どうも屋根裏にネズミがいるようだ。本堂の屋根裏にはハクビシンがいるからそちらには行かないのだろうが、庫裏ではときどきネズミが何かを転がして遊んだりする。  やはりネコもイヌもいなくなってしまったからだろう。昔はネ […]

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電話の電話、郵便の郵便
(エッセイ・ 2005/8/28 )

 最近どうも、電話に関係した電話が多い。要するに、新しいシステムができて、これまでより安くなるので加入しないか、というお誘いのようだが、どうも要領を得ない。  要領を得ないだけでなく、なかには詐欺的な手法をとるところもあ […]

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同期の不思議
(エッセイ・ 2005/6/19 )

 同期の桜、とは昔から云うが、このところ、科学用語としてもこの「同期」が使われている。  たとえば心臓の孤独な動きも、約一万個のペースメイカー細胞で保たれている。外から電気仕掛けのペースメイカーを入れることもあるが、もと […]

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御朱印コレクション
(エッセイ・ 2005/4/24 )

 世の中にはさまざまなコレクターがいる。切手やコイン、ワインのラベルなど、趣味的なものだけでなく、世に学者と云われる人の多くも、もしかするとある種のコレクターなのかもしれない。他人の言説をまず集め、その反証をコレクション […]

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自燈明(じとうみょう)
(エッセイ・ 2005/2/20 )

 二月の半ばは、我々僧侶にとっては涅槃会(ねはんえ)の季節だ。たいていのお寺では、お釈迦さまが右手枕で横になった「涅槃図」をかけてお祀りするはずである。そこには大勢の弟子たちばかりでなく、禽獣類もたくさん描かれている。な […]

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帰りなん、いざ!
(エッセイ・ 2004/12/12 )

 つい先日まで、福島県立美術館で「田園の夢」と題する展覧会が開かれていた。その展覧会の副題についていたのが標記の言葉である。  これはご存じ陶淵明の「帰去来の辞」の一節。どうして、どこに帰るのかというと、「田園まさに蕪( […]

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ウォーキング・サピエンス
(エッセイ・ 2004/10/10 )

 最近はウォーキングがブームと云っていいだろう。歩くことが目的で歩いている人をよく見かける。  以前はジョギングが多かったが、ジョギングの発案者がジョギング中に亡くなったこともあり、代わって流行っているのがウォーキングと […]

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