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風流ここに至れり

書籍情報



出版社
幻戯書房
出版社URL
発売日
2014年11月25日
価格
2000円+税※価格は刊行時のものです。
ISBN
9784864880619
ページ
252 ページ
内容

震災をはさんでの、この10年玄侑宗久の心の「ゆらぎ」
「今」にゆらぎながら、常に重心を取り直す禅の智慧
流動し続ける現実に、文学は、宗教は、どう向き合うのか。
福島県三春町在住の僧侶・作家による、10年以上にわたる「風流」=「ゆらぎ」の軌跡と禅のエッセンス。
2001年以降に発表されたエッセイの中から、「福島」「文学」「禅」をテーマに精選。

本文から
タイトルの「風流ここに至れり」は、芭蕉翁が『奥の細道』の最上川あたりで書き付けた言葉から戴いた。(……)東日本大震災以後、私のなかでこの「風流」という言葉がとりわけ大きな意味をもつようになった。様々な予期せぬ事態に直面し、やはり予断を強めるのではなく、常に「今」にゆらぎながら重心を取り直すしかないのだと、あらためて感じる日々なのである。
もくじ
Ⅰ 三春の桜
三春の桜 / 桜が枝垂れたワケ / みんなの花 / 真の花 / 有情の春 / 梅的、桃的、桜的
Ⅱ 有縁無縁
上野のカツオ、小名浜のカツオ / 放射能の森で見つけた鳥たち / 有縁無縁 / あの人と共に生きる / みちのくの底力 / 福島の再生なくして、何が「日本再生」か / 金輪際 / この辺りの幽霊の問題
Ⅲ 福島で読む
死して生まれよ / 透明な軌道の、その先 / 仕事をしたり笑ったり / 火山列島の平和 / フクシマで読む『方丈記』 / 「風流」の境地へ
Ⅳ 文学の自由
宗教と政治 / 若き葛藤を包み込む息づかい―ヘルマン・ヘッセ『知と愛』 / 守られた時間と、天恵 / 再び泣くかもしれない赤鬼 / 海という暗黒 / 「みずうみ」という魔界 / 運命の休刊 / 処女作は永遠? / 非常識の熟成について / 念ずる力―野口英世の母・シカの手紙 / お経と小説 / 中陰ガム / 死がまとう生の衣装 / 自由と、不自由 / ひとりでに
Ⅴ 片手の音
傾聴する僧侶 / 余白の美 / 片手の音―『禅的生活』余滴 / 白隠―厳粛かつポップな禅僧 / 禅師、かくの如く自愛せり / 精進料理、あるいはコンニャクの修行のこと / 無「思考」な時間が最良の判断を導く
Ⅵ 幽玄に向かう時
幽玄に向かうとき / 仏教自由が物理宇宙を包み込む / 「生きる」ことと記憶 / 「自然」への祈り

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