翁忌(おきなき)に思う

(2014/10/19 福島民報掲載)

 「翁忌」というのをご存じだろうか。旧暦の十月十二日のことで、松尾芭蕉の命日である。現在の暦ではすでに過ぎたけれど、旧暦で言うならこれからだ。  「翁」と呼ばれる人は、この国では神に近い存在として尊ばれている。現代人とい […]

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屋根裏地獄

(2014/08/17 福島民報掲載)

 今年の五月八日から、本堂の改修工事が始まった。周囲に足場を組み、屋根に覆いを掛け、トタンやその下の茅を取り除き、屋組みの一部は壊して作り直す。途中、基礎の台木を入れ替えて水平を取り戻し、壁の表面も塗り直し、建具も作り替 […]

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ヒューマン・エラー

(2014/06/15 福島民報掲載)

 世の中に、いまだかつてミスをしたことがないという人はいるのだろうか。おそらく皆無だろう。たとえばヒットラーも、当時のドイツ人が正当な選挙で選んだのだし、イラク戦争も、アメリカの思い込みで堂々と始まってしまった。  アメ […]

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「中間」貯蔵施設の行方

(2014/04/13 福島民報掲載)

 福島県議会も福島県も、放射性廃棄物の貯蔵については、一旦双葉郡の大熊町や双葉町などで「中間」貯蔵するものの、三十年以内に県外に持っていくという条件で話を進めつつある。  しかしいったい、どこへ持っていくことが可能だとい […]

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恵方巻き

(2014/02/09 福島民報掲載)

 このところ、節分が近づくとあちこちで恵方巻きが売られるようになった。昔は関西圏にしかなかった習慣のはずだが、どうやらこれを広めたのはコンビニらしい。先日沖縄に行ったら向こうのコンビニ前にも恵方巻き宣伝用の幟(のぼり)旗 […]

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「見識」から「厳罰」へ

(2013/12/08 福島民報掲載)

 特定秘密保護法案が成立してしまった。衆参両院とも強引な形で採決された。先月二十五日に福島市で開かれた公聴会と称する集会では、発言者全員が反対表明や慎重な審議を求めたにもかかわらず、である。通常、こういう拙速なやり方をさ […]

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オリンピックと原発

(2013/10/06 福島民報掲載)

 九月九日早暁、二〇二〇年のオリンピック開催地が、東京と決まった。長年、誘致の努力を重ねてきた人々もいたのだから、その喜びは想像もできる。しかし、「二百五十キロも離れている」福島県民としては、複雑な心境である。  いま、 […]

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徳島にて

(2013/07/04 福島民報掲載)

 七月十五日、徳島新聞社主催・福島民報社共催によるシンポジウムが徳島市文化センターであり、お邪魔してきた。徳島新聞社にはいわき市出身の岡本光雄さんという方がおり、震災後も継続的な支援を考えてくださっている。  岡本さんの […]

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「マイナンバー」いらない!!

(2013/06/02 福島民報掲載)

 恐れていた共通番号法がとうとう参議院で可決され、成立してしまった。これだけ問題点が指摘され、先行実施しているアメリカでの犯罪利用状況まで分かっているのに、いったい国会という場所では何が審議されているのだろう。  東日本 […]

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春が来た!

(2013/03/31 福島民報掲載)

 日本人は、お正月から「頌春」「賀春」と春を讃えている。節分にもまた「春だ」と喜び、そして「春は名のみの風の寒さ」など体験してから、いよいよ本格的な春の到来を植物の芽吹きで知る。「めでたい」はもともと芽が出ようとする状況 […]

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高橋亨平先生の思い

(2013/01/27 福島民報掲載)

 一月二十二日、南相馬市の原町中央産婦人科医院院長、高橋亨平先生が亡くなられた。  震災後にも病院を離れず、産科に限らずあらゆる人々の医療に心を砕いてこられた。ご自身が震災後に発がんされ、厳しい治療を続けながらの必死な診 […]

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仮設のSさん

(2012/11/25 福島民報掲載)

 このところ、三春町の仮設住宅に住む富岡町や葛尾村の方々とおつきあいがある。  昨年の十二月にお寺の「もちつき大会」にご案内を出し、大勢の方々と知り合ったのだが、その後もいろんな機会にお目にかかって親しくなった方々も多い […]

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