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知られざる僧侶の悩みの数々
(論評・ 2006/8/28 )

 お坊さんといえば人格者。徳があって迷いがないと思っていたら…。 「お葬式の意味をどう子どもに説明すればいい?」「跡取りが茶髪だけどどうしよう?」「イラクに派遣される自衛隊員にかける声は?」  仕事や家族の問題から社会問 […]

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悩み解決のトライアスロン
(論評・ 2006/7/10 )

 このタイトルがいいですね。お坊さんだって悩んでいる。それはそうだろう、人間だから。とは思っていても、ふつうは表立ってテーマにはしない問題である。  つまり表立っては、お坊さんはもう悩まないと思われているのだ。出家して、 […]

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エンジョイ読書
(論評・ 2006/7/5 )

臨済宗僧侶の作家である著者は修行時代、肥料用の牛フンを手でつかむよう先輩に指示された。 ためらう著者に先輩は一言「なんで汚いんか、説明してんか?」。 禅寺修業の基をなすのは「人間に起こる奇跡を信じる」態度だという。 現代 […]

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芥川賞作家の“修行時代”
(論評・ 2006/7/3 )

作家で僧侶である著者が、かつて京都の禅道場で修業していた頃の出来事を綴ったエッセイ集。道場前に座り込んでから3日目でようやく許されるという入門から、短い睡眠時間、季節にかかわらず裸足、日ごろは質素な食事ながら信者の前では […]

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我が老師
(エッセイ・ 2006/5/16 )

 吉川英治は「会う人みな我が師なり」という意味のことを云(い)ったらしい。しかし私にとって師といえば、やはり天龍寺の平田精耕老師だ。深い交遊について書くようにとのご依頼だし、果たして老師とのことを「交遊」と呼んでいいかど […]

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再び泣くかもしれない赤鬼
(エッセイ・ 2006/5/10 )

 浜田廣介作『泣いた赤鬼』を初めて読んだのは、小学校の三年生だったろうか。私は読みながら、泣いた。たしか青鬼が手紙を寄越し、心配した赤鬼がその家を訪ねていくのだが、青鬼は遠くへ行ってしまったらしく呼べども答えない。きっと […]

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三つの言葉
(エッセイ・ 2005/12/10 )

各界の有識者32名が選んだ時代を象徴する3つの言葉 「正義」「効率」「遊ばない」  私は今年、『やおよろず的』という本を出したが、世界はそんなことにお構いなく、正義を振りかざす人々に満ちている。正義を認めないから「やおよ […]

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読書日和
(論評・ 2005/11/1 )

 ずっと待っていたのだった。 一年じゅうむけられる、あまたのレンズから、不忍の蓮はようやくひとりを見つけた。憑かれた写真家は、一万七千回、シャッターを押すはめになった。  まんまとフィルムにのりうつると、池を抜け出し、ふ […]

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不忍池の蓮に荘厳された中国人女性との愛の物語
(論評・ 2005/10/8 )

 この本を開いたときに目を射るのは、不忍池の象徴である蓮の写真である。写真家・坂本真典が、一万七〇〇〇枚も撮りためたという蓮の写真は、二〇〇枚が選ばれ作家の玄侑宗久のもとに届けられた。玄侑は写真を眺め、何度か不忍池にも足 […]

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祝福
(論評・ 2005/10/6 )

写真家・坂本の手による蓮の写真に触発されて、 芥川賞作家・玄侑が紡ぎだした激しい恋の物語。 可憐な蕾や妖艶な花びら、気高い最期の姿など、 写真がもつ圧倒的な迫力に、美しいストーリーが呼応する。 写真と小説の奇跡のような出 […]

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幽玄に向かうとき
(エッセイ・ 2005/9/21 )

 幽玄といえば、お能を憶いだすかもしれない。幽は「かすか」とも読むが、さまざまなものが渾然としている奥深さ、また玄とはすべての色がそこから出てくる黒のことだ。  能や水墨画の特徴としての認識が強いかもしれないが、これは明 […]

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「もらい笑い」の思い出
(エッセイ・ 2005/9/1 )

 最近はあまり聞かないが、かつて中国には泣き女・泣き男という習慣があった。つまり儒教で葬儀をするに際し、儒教には僧侶に当たる人がいないので、儀式ぜんたいを泣くことで盛り上げ、ある種のカタルシスにまで運んだのだろう。  唐 […]

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