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脳と魂の間の補助線 規制の概念にとらわれない、生のリアリティに着地した語り
(論評・ 2005/3/12 )

 線を一本引くだけで、一見脈絡がない複数の対象の間の関係が明らかになる。ぱっと、ひらめきが訪れ、それまで不可視だったものが見えてくる。幾何学の問題を解いていて、そんな経験をしたことがある人も多いだろう。補助線を引くことは […]

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日本と日本人の変容を 僧侶と解剖学者が語り尽くした
(論評・ 2005/3/5 )

 賢者たちは、もう何年も前から口をそろえて、明治以降の日本の迷走に警鐘を鳴らし続けている。どうやら、近代化が始まって百数十年がたち、結論は出たようだ。私たちの歩いてきた道は、間違っていた、と。しかし、問題は、その近代化の […]

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話題の二人による対談集
(論評・ 2005/3/1 )

 「我思う、故に我在り」というのは、まさに首から上だけで世界を捉えようとしてきた近代を象徴していると思う。しかしそれだけでは間尺に合わなくなってきた、説明つかなくなってきた、というのが、このところの時代の流れで、本書をひ […]

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脳科学者と禅僧が近代化批判めぐり対話 「公」と「私」と「個」議論の展開興味深く
(論評・ 2005/2/28 )

 養老さんと玄侑さん、帯の言葉を借りれば、「仏教的な科学者」と「死後の世界を量子論から透徹する禅僧」との対話。お二人の名前に思わず「さん」をつけたが、べつだん面識があるわけではない。これが文章として書かれたものなら、たぶ […]

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言語道断と自業自得
(エッセイ・ 2005/2/26 )

 よく耳に馴染んだ四字熟語だと思うが、正確な意味はご承知だろうか。  言語道断(ごんごどうだん)はよく「道」が「同」と間違って書かれるが、本来「道」は「いう」と読み、言語で道(い)うことが難しい不可思議な仏法のこと。禅語 […]

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死は 無でないと思いたい 
(論評・ 2005/2/24 )

 ある意識調査で、人間は死んでも生き返ると答えた小中学生が一五パーセントもいたそうだ。ホントなの?と思っているところへ、中高生以上をターゲットに創刊した「ちくまプリマー新書」が五冊届いた。玄侑宗久の『死んだらどうなるの? […]

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みんなの花
(エッセイ・ 2005/2/24 )

 桜はなぜ日本人みんなの花になったのか、考えてみるとよく解らない。  桜は国産の花木だというが、「桜」という文字は、中国からやってきた。むろん中国の漢詩でも桜は古くから登場する。おそらくはそれを真似て『古事記』『日本書紀 […]

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どっこいしょ
(エッセイ・ 2005/2/19 )

 立ったり坐ったりするとき、「どっこいしょ」と呟(つぶや)いたりすると「年だなぁ」なんて冷やかされる。あるいは自分で自嘲のわらいを漏らしたりするわけだが、この言葉、もともとは「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」がなまった […]

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死んだらどうなるの?
(論評・ 2005/2/13 )

本よみうり堂(本を読もう、日曜掲載)、「愛書日記」の中でお気に入りの本として、1.『戦争の常識』鍛冶俊樹著(文春新書、20日発売)、2.『身体から革命を起こす』甲野善紀・田中聡著(新潮社)と3.『死んだらどうなるの?』の […]

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魔羅
(エッセイ・ 2005/2/12 )

 思わず眉(まゆ)を顰(ひそ)める方もおありだと思うが、これも仏教語なのだから仕方ない。もともとは僧侶たちだけが使った隠語なのだが、いつのまにか世間に知られてしまった。ばらしたのは誰だ?  本来は梵語(ぼんご)のマーラだ […]

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文春図書館 今週の三冊 
(論評・ 2005/2/9 )

 死んだらどうなるのか。やはりその時にならなければわからない。従って、この種のテーマに取り組む書物の結論は普通、いつか必ず訪れる死の日まで一日一日を「精一杯生きる」というところに収斂(しゅうれん)していく。  本書もまた […]

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読書ベタのオススメ本
(論評・ 2005/2/8 )

 「死んだらどうなるの?」が明快に答えられる人はいない。誰でも必ず死ぬけれども、死んだら、どうなってたか、報告できないしくみなのだ。  誰もが必ず体験できるのにそれがどんな体験か、一切明らかになっていないこと、こんな例は […]

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